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自己分析の3つの手法と具体的な進め方[自己分析3/4]


高専生のみなさん、こんにちは!高専Link運営事務局です。


本日のテーマは、「自己分析」です。全4回に分けて発信する3回目です。

この記事では、「自己分析の具体的な3つの手法」を解説していきます。


前回までの記事と合わせてしっかり読んでもらうと自己分析がはかどるはずです。






目次


  前回までのおさらい

  自分が知らない自分?

  自己分析の具体的な3つの手法

  具体的な手法1:適性検査(客観)

  具体的な手法2:他己分析(客観)

  具体的な手法3:自分の過去を振り返る(主観)






前回までのおさらい


自己分析には2つの目的があることは1回目の記事で説明しました。


【自己分析の目的】

  目的1:企業選びの方針を決めるため

  目的2:面接やES等で自分のことを企業に伝えるため


自己分析の理由や目的が分からない方はこちらを参考にしてください。

 自己分析に明確な答えはない!でもやるべき理由と目的[自己分析1/4]



そして、2回目の記事では、目的(企業選びの方針を決める、自分のことを企業に伝える)を達成するためにも、ハッキリさせる5つのことを説明しました。


【自己分析の目的を達成するために整理・把握する5つ】

  価値観

  強み・弱み

  やりたいこと

  将来像

  条件


それぞれの意味が分からない方はこちらをご覧ください。

 自己分析でハッキリさせる5つのこと[自己分析2/4]


例えば皆さんが営業だった場合、自分という商品を理解していないと、どこの企業に、どのように売り込めば良いのか分かりませんよね。自分という商品を理解するために必要な項目のことです。


ここからは、具体的に「自分という商品への理解」を深めていく方法をお伝えします。






自分が知らない自分?


具体的な方法の前に、自己分析を進めるために大切な「ジョハリの窓」という考え方を伝えます。




画像を見て頂くと分かる通り、自分への理解は4つに分けられます。


「自分が知っている自分」もあれば、「自分が気付いていない自分」もあります。

「他人が知っている自分」もあれば、「他人が知らない自分」もあります。


簡単にお伝えすると、自分について理解を進める場合、自分だけで完結させずに「客観的な視点」も必要になるということです。


  不十分:自分視点だけ(主観だけで自分の理解を図る)

  十分:客観的視点も取り入れる(客観的に他人から見た自分も理解する)


ここでは詳細は説明しませんので、より詳しく知りたい方はググってください。






自己分析の具体的な3つの手法


ジョハリの窓も踏まえて、具体的な手法を伝えます。

自己分析の方法は主に3つあります。


【自己分析の主な方法】

  1.適性検査(客観)

  2.他己分析(客観)

  3.自分の過去を振り返る(主観)


これからそれぞれの手法を説明していきますが、自己分析に決まったやり方はありません。

今回紹介する方法はあくまで一例です。皆さんに合ったやり方を探してください。






具体的な手法1:適性検査(客観)


一つ目の手法は適性検査です。

客観的に「自分の価値観や強み・弱みを把握できる」検査です。


適性検査によっては、職務適性(どの仕事・職種に合っているか)も分かります。


種類は多岐にわたり、有料もありますが、無料で受験できる適性検査も数多くあるため、まずはゲーム感覚で無料の適性検査を試してみると良いでしょう。


ただし、適性検査の結果がすべてではありません。あくまで「自分に〇〇な一面があるかもしれない」という視点で結果を見てください。


また、「受験して終わり」の人がいますが、整理して結果を元に考えることに意味があります。受験して終わりにならないように上手に活用しましょう。




【オススメの有料の適性検査】

  さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0


書籍を購入すると、巻末にオンライン適性検査のコードが入手できます。

質問に回答する(40分程度)と、全34の資質(=価値観・強み)の中から自分に当てはまる上位5つの資質が分かります。


私も実際に受験しましたが、結果に納得しました。価値観や強みを考える良いきっかけになると思いますのでオススメします。


ただし、色々な経験をすることで、価値観等は変わっていきます。あくまで「今の自分を知る」という目的で活用ください。


 ※全34の資質すべてを知りたい方は書籍とは別に料金がかかります

 ※質問項目は社会人向けが多いですが、就職活動する高専生にもオススメします

 ※和訳されているため、文章は少し読みづらいです


【無料の適性検査】


無料で有益な適性検査もたくさんあります。(サイト登録が必要になる場合がほとんどです)


「適性検査 自己分析」でググるとたくさん見つかります。まとめ記事を出している方もいるのでそちらを見てみると良いと思います。






具体的な手法2:他己分析(客観)


二つ目の手法は他己分析です。


先生、保護者、兄弟、友人などの他人に自分の性格や強み・弱みを聞く方法です。適性検査に続いて客観的に自分を知ることができます。


自分が思っている自分と、他人が思っている自分はズレているものです。(例えば、自分では明るい人間だと思っていたら、他人は根暗だと思っていたなど)


自分の認識とのギャップがわかると同時に、ジョハリの窓の「自分が気付いていない自分」を知るためにも最適な方法です。


紙・口頭・メール・SNSなど方法は問いません。ただ答えを聞くだけではなく、具体的に自分の強み・弱みが発揮されていた状況も合わせて教えてもらうとより自己理解が深まります。




目的に合わせて以下のような質問をしてみましょう。


【他己分析 質問例】


長所や強みを知りたい場合

 ・私が活躍している時はどんな時? 

 ・尊敬できるところはある?

 ・どんな仕事が向いていると思う?その理由は? 等


短所や弱みを知りたい場合

 ・どんなところを直すと良いと思う? 等


価値観を知りたい場合

 ・私はどんなことをしている時が楽しそう?(退屈そう)

 ・印象に残っているエピソードはある?その理由は?

 ・どんな性格だと思っている?

 ・周りの人からどんな人だと思われている? 等


第一印象を知りたい場合

 ・はじめて会った時どんな人だと思った?

 ・第一印象からなにか印象は変わった? 等


ただし、回答者に遠慮があると意味がありません。本音で答えてもらうよう相手に説明しましょう。また、1 人だけだと偏るので、複数名に聞くことをオススメします。






具体的な手法3:自分の過去を振り返る(主観)


三つ目の手法は「自分の過去を振り返る(主観)」です。


3つの手法の中で最も大切で、主観で考える方法です。


過去の様々な「環境・経験・人との関わり」が積み重なり、今の自分は出来上がっています。


その中では皆さんは様々な選択・行動をし、喜怒哀楽の変化があったはずです。


その選択・行動という具体的なエピソードに基づき、選択・行動の「理由」、喜怒哀楽の「理由」を深堀していくことで、皆さんの価値観や強み・弱みを明らかにしていきます。




キーワードは「なぜ」という理由です。


「なぜ」に価値観(大切にしていること・喜怒哀楽の基準など)や強み・弱みが隠れているからです。


あなたは過去にどんな選択・行動をしましたか?どのように感じましたか?なぜそのように感じましたか?なぜその選択・行動をしましたか? 


過去の具体的事例を紐解くことで、皆さんの価値観や強み・弱みを理解していきましょう。


 × なんとなく自分は〇〇な人だと思う

  〇〇という出来事があった。〇〇と感じ〇〇という理由で〇〇の行動・選択をした。だから自分は〇〇な人である可能性が高い


ただし、あくまで「過去のある一瞬を切り取り、その当時の自分を理解」する方法であり、また仮説に過ぎません。自分の価値観や強みは、変わるもの、変わらないものがあります。過去がすべてではなく、現在進行形で皆さんは変わっているということはご理解ください。


それでは、具体的なステップを説明していきます。


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具体的なステップ




 1.過去の出来事を洗い出す

 2.過去の出来事に対してなぜを問う

 3.過去の出来事の結果を考える

 4.過去の自分をどんな人だと思うか

 5.自分にどんな価値観・強み(弱み)があるか仮説を立てる

 6.将来(やりたいこと・将来像・条件)を考える

 【次回記事】

 7.企業選びの方針を決める

 8.面接やES等で自分のことを企業に伝えられるようにする


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1.過去の出来事を洗い出す


「過去の出来事」という素材がないと考えられないので、まずは「過去の出来事」を洗い出します。過去の出来事は多ければ多いほど、自分への理解が進みます。


様々な方法がありますので、皆さんに合う方法で過去の出来事を洗い出してください。


【過去の出来事の洗い出し方の例】


  自分史

 ・幼少期から現在までの過去の出来事を覚えているかぎり洗い出す方法。



  モチベーショングラフ

 ・幼少期から現在までのモチベーションの変化を折れ線グラフで表す方法。



  マインドマップ

 ・一つのテーマから関連する事柄や理由を連想する方法。



  質問に答える

 ・過去の出来事を覚えていない方にオススメ。「自己分析 質問」でググるとたくさん出てくる。以下に参考URLも記載。



など


今回は「質問に答える」方法を利用してみます。

例えば、以下の質問を参考に一つ挙げてみます。



【過去の出来事を洗い出す(例)】

 Q.高専時代に一番影響を受けた人は?

 A.○○くん



【参考資料 自己分析 1000問】

『メモの魔力』特別付録「自己分析1000問」のPDFが無料公開されているので、「質問に答える」場合は、こちらをご利用いただくと良いと思います。

1000問すべてに答える必要はないです。過去を思い出すきっかけになりますので可能な限り問いに答えてみましょう。


※高校~大学の個所は、高専と置き換えてください。

 『メモの魔力』特別付録「自己分析1000問」


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2.過去の出来事に対してなぜを問う


ここからが重要です。


先ほど、「なぜ」に価値観(大切にしていること・喜怒哀楽の基準など)や強み・弱みが隠れている、と伝えました。


先ほど挙げた一つ一つの出来事に対して「なぜ」を問いかけてください。


本質的な答えが出るまで何度も「なぜ」を問いかけてみるとより思考がクリアになります。



【過去の出来事に対してなぜを問う(例)】

 Q.高専時代に一番影響を受けた人は?

 A.○○くん。

 Q.なぜ?

 A.○○くんの影響を受けて勉強するようになったから。(なぜ?→)自身で目標を設定し行動していて格好良いと思ったから。


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3.過去の出来事の結果を考える


続いて、先ほどの挙げた出来事の結果を明確にしていきます。


出来事を受けて皆さんは何かしらの「行動」をしているはず。インプットに対して、どのようなアウトプットをしているのかを考えていきましょう。


皆さんの行動原理を明らかにしていきます。



【過去の出来事の結果を考える(例)】

 Q.高専時代に一番影響を受けた人は?

 A.○○くん。

 Q.なぜ?

 A.○○くんの影響を受けて勉強するようになったから。(なぜ?→)自身で目標を設定し行動していて格好良いと思ったから。

 Q.結果は?

 A.○○くんに負けないよう勉強するようになった。どんどん成績が上がっていきゲームのようで楽しくなった。


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4.過去の自分をどんな人だと思うか


一つの出来事に対する理由・結果から、「今のあなたは過去の自分をどんな人だと思うか?自分への気付きはあるか?」を考えていきます。



【過去の自分をどんな人だと思うか(例)】

 Q.高専時代に一番影響を受けた人は?

 A.○○くん。

 Q.なぜ?

 A.○○くんの影響を受けて勉強するようになったから。(なぜ?→)自身で目標を設定し行動していて格好良いと思ったから。

 Q.結果は?

 A.○○くんに負けないよう勉強するようになった。どんどん成績が上がっていきゲームのようで楽しくなった。

 Q.どんな人? 

 A.他人からの影響を受けやすかったな、誰かと競うことが好きだったんだな、結果が出るプロセスに面白さを感じていたな。



ここまで出来たら、次の質問(過去の出来事)に移り、同じ手順で考えていきます。


できる限り多くの質問(過去の出来事)をピックアップしましょう。


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5.自分にどんな価値観・強み(弱み)があるか仮説を立てる


「過去の出来事」「なぜ」「結果」「どんな人」が出揃ったら、そこから皆さんの「価値観や強み・弱み」を考えていきます。


客観的視点で自分を理解できる適性検査や他己分析を行っていたら、その結果も合わせて考えていきます。



【価値観の例】

 楽な環境よりも厳しい環境に身を置くことを大切にしている

 自己成長が好き

 誰かに頼られる、褒められる、喜ばれることに喜びを感じる

 知らないこと・できないことが、知る・できるようになることが面白い

 できてしまうと面白くない

 結果よりも、結果に向かっているプロセスに面白さを感じる

 予測を立てるのが好き 等


【強みの例】

 好奇心旺盛 等


【弱みの例】

  飽きっぽい 等


価値観、強み・弱みの意味や注意事項は、自己分析でハッキリさせる5つのこと[自己分析2/4]をご覧ください。


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6.将来(やりたいこと・将来像・条件)を考える


ここまで過去~現在までを振り返ってきました。


忘れてはいけないのが、将来(やりたいこと・将来像・条件)も考えないといけません。


順番は問いませんが、過去を振り返り「価値観、強み・弱み」を把握した後の方が将来について考えやすくなります。




以下の3つを考えましょう。


【将来で考えること】

  やりたいこと

  将来像

  条件


具体例や詳細は、前回の記事に記載しておりますので、自己分析でハッキリさせる5つのこと[自己分析2/4]をご覧ください。






ここまで、整理・把握する項目である「価値観、強み・弱み、やりたいこと、将来像、条件」をお伝えしてきました。


これで自己分析の目的を達成するための材料は揃いました。


【自己分析の目的】

  目的1:企業選びの方針を決めるため

  目的2:面接やES等で自分のことを企業に伝えるため


次回の記事で、「7.企業選びの方針を決める」「8.面接やES等で自分のことを企業に伝えられるようにする」の詳細をお伝えします。


最後まで読んでいただきありがとうございました。