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高専生のみなさん、こんにちは!高専Link運営事務局です。
本日のテーマは、「高専と理工系大学の就職活動の違い」を伝えていきます。
前回の記事(本科・専攻科・大学・大学院の就職の特徴)では、ざっくりと特徴を伝えましたが、就職活動に絞ってより詳細に解説します。
状況は変化していくためあくまで現時点の情報となりますが、編入・進学を検討している方はもちろん、就職する方も違いを知っておくと視野が広がると思います。
目次
✓ 高専卒(本科)の就職活動
✓ 大学学部卒(理工系)の就職活動
✓ 大学院卒(理工系)の就職活動
✓ 高専と大学の就職活動の違いまとめ
高専卒(本科)の就職活動
これから「主な情報収集の手段」「応募社数」「選考開始時期」「内々定時期」「就職活動の特徴」に分けて説明します。
人によって異なりますが、一般的な高専卒の就職活動を例に説明します。
【主な情報収集の手段】
✓ 求人票(主に学校推薦)
✓ 先生
✓ 夏インターンシップ(単位認定)
✓ 合同企業説明会(数回/年)
✓ 会社説明会参加(数社) など
【応募社数】
✓ 1社(学校推薦応募の場合)
※不合格の場合は都度応募社数が増えます
【選考開始時期】
✓ 3・4月頃~
【内々定時期】
✓ 5・6月頃
【就職活動の特徴】
求人倍率は数十倍あり大手企業からの求人も多いです。多くの高専生は学校推薦応募で就職活動するため就職活動はしやすいです。また先生のフォローが手厚いです。
その反面、学科に届く求人票(数百社)の中から選ぶため企業の選択肢は多くないです。また情報収集手段が限られ一般的な高専生は企業との接点も少ないため、やりたいことや志望企業を決めることが難しいです。
大学学部卒(理工系)の就職活動
人によって異なりますが、一般的な理工系の大学学部卒の就職活動を例に説明します。
【主な情報収集の手段】
✓ 夏秋冬インターンシップ(主に1日型)
✓ 夏インターンシップ(5日以上)
✓ 学内就職イベント(数十~百回/年)
✓ 学外合同企業説明会(数百回~数千回/年)
✓ 会社説明会参加(10~20社)
✓ 各就職ナビサイト(数百サイト)
✓ 逆求人サイト(数十サイト)
✓ 就職系冊子(数十冊)
✓ OBOGリクルーター(そこまで多くない)
✓ 友人 など
【応募社数】
✓ 10社程度(人によってはもっと多い)
【選考開始時期】
✓ 早期選考:12月頃~
✓ 一般選考:3・4月頃~
※早期選考=インターンシップ等に参加した方は早く選考が始まることが多い
【内々定時期】
✓ 早期選考:2~4月頃
✓ 一般選考:4~6月頃
【就職活動の特徴】
学部卒のほとんどの方は自由応募で就職活動をします。学校推薦応募も利用できますが、大学院生が優先されるため基本的には自由応募で活動します。また、本格的な研究室配属前に就職活動が始まるため、先生やOBOGからの情報収集はあまり期待しない方が良いです。大学キャリアセンターや各学科が設ける学内の就職活動イベントなどを活用しながら自力で就職活動に取り組みます。
しかし、理系大学生向けのイベント・WEB・本などの情報収集手段は豊富にありますし、自らが望めば企業との接点は多く持てます。そのため就職活動のやりやすさは自分次第だと言えます。
大学院卒(理工系)の就職活動
人によって異なりますが、一般的な理工系の大学院卒の就職活動を例に説明します。
【主な情報収集の手段】※学部卒の手段に加えて以下3点です
✓ 求人票(主に学校推薦)
✓ OBOGリクルーター(重要)
✓ 先生(就職担当・研究室)など
【応募社数】
✓ 推薦の場合は1社(不合格の場合は都度応募社数が増えます)
✓ 自由応募の場合は5~10社程度
【選考開始時期】
✓ 早期選考:12月頃~
✓ 一般・推薦選考:3・4月頃~
※早期選考=インターンシップ等に参加した方は早く選考が始まることが多い
【内々定時期】
✓ 早期選考:2~4月頃
✓ 一般・推薦選考:4~6月頃
【就職活動の特徴】
高専卒と学部卒が合わさったような就職活動です。大きな違いは、学校推薦応募とOBOGリクルーターです。学校推薦応募で就職活動する方は、大学や学科・専攻によって異なりますが40~50%程度です。
OBOGリクルーターは、毎日のようにどこかの企業のOBOGが所属学科や研究室に訪問してくれます(ただし、筆者が把握しているのは新型コロナウイルス流行前の状況です)。先輩からリアルな情報を手に入れることが容易なためミスマッチが起こりづらいです。
ただし、上位校ほど研究活動に忙殺されるため、学部生ほど就職活動に時間を割くことができません。
高専と大学の就職活動の違いまとめ
高専と大学では就職活動に大きな違いがあり、学部卒と大学院卒でも違いがあります。
最も異なる点は、「求人倍率」と「情報収集手段や機会」の差だと考えます。
高専卒は、求人倍率も高く就職活動しやすい反面、どうしても情報収集手段や機会が限られてしまいます。そのため高専卒で就職活動する方は、能動的に情報収集することを心掛けていただくと良いと思います。
大学・大学院に進学・編入する場合は、情報収集手段や機会は豊富にある反面、誰かがフォローしてくれるわけではないので就職活動は全て自分次第だと言えます。
「高専と理工系大学の就職活動の違い」は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。